正常圧水頭症

正常圧水頭症とは

 私たちの脳は、頭蓋骨の中で「脳脊髄液(髄液)」という液体に浮いた状態になっています。髄液は脳の脳室と呼ばれる部位で作られ、その後、吸収されて静脈に入ります。髄液の量は作られる量と吸収される量のバランスの上に成り立っているのです。

 このバランスがくずれ、脳室に髄液がたまった状態が「水頭症」です。髄液で脳室がふくれると、脳が頭蓋骨に押し付けられ、血行が悪くなるため、認知症の症状が出ます。特に歩行と排尿の中枢がある脳頂部が押し付けられるため、歩行障害や排尿障害が出やすくなります。

正常圧水頭症の症状

特徴
  • もの忘れ
  • 歩行障害(歩幅の狭いちょこちょこ歩き)
  • 尿失禁

正常圧水頭症の診断

正常圧水頭症の治療

 診断はCTやMRIなどの画像診断と、腰に針を刺して髄液を抜くタップテストによって行われます。正常圧水頭症は髄液シャント術などの手術によって改善が見込まれる数少ない認知症のひとつです。 頭蓋骨に小さな穴をあけ、細いチューブで余分な髄液を逃がして脳室の圧力を下げるシャント手術を行います。

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