過活動膀胱とは
過活動膀胱とは急に尿意を催してどうしてもおしっこがしたくなる(尿意切迫感)、トイレに間に合わず尿が漏れてしまう(切迫性尿失禁)、昼間頻繁に(8回以上)トイレに行く(昼間頻尿)、夜間1回以上トイレに行くために起きてしまう(夜間頻尿)などの症状を伴う病気です。過活動膀胱では本人の意思に関係なく膀胱が収縮するため急に尿意を催します。
過活動膀胱になるといつもトイレを気にするため、外出を躊躇するようになります。映画などもトイレに行きたくなるのではないかとの心配があるため楽しめません。夜間にトイレに起きるとゆっくりと寝付けなくなり、昼間も眠気に襲われるようになるなど、日常生活に支障をきたすようになります。
過活動膀胱の予防
・生活改善
- 水分やカフェインを摂り過ぎない。
- トイレは早めに行く。外出時はトイレの位置を確認する。とくにホテルやデパートのトイレがきれいでお勧め。
- 日常生活空間をトイレを中心に配置する。
- ポータブルトイレや採尿器を準備する。
- トイレですぐに排尿できるような服装を選ぶ。
・膀胱訓練
膀胱の容量を増加させ排尿間隔を延ばすための訓練です。尿意が生じてもトイレを我慢します。短時間からはじめて徐々に15分から1時間単位で延ばして行きましょう。最終的な排尿間隔の目標は2-3時間です。
・骨盤底筋訓練(女性)
排尿に関係する骨盤底筋を強化することにより尿道を締め、尿漏れの軽減を目指します。訓練の基本姿勢は、横になり、あおむけの体制でひざを立てる、椅子に座る、立ったまま机に両手をつくの3種類です。
1 膣と肛門を5秒間ギュッと締め、10秒間緩めます。これを5回繰り返します。
2 先ほどの運動を今度は早いペースで5回繰り返します。
1と2を1セットとして1日10セット行います。合計100回膣と肛門を締めることになります。
過活動膀胱の治療
過活動膀胱は治療できる病気です。薬物療法では抗コリン薬などを使い、膀胱により多くの尿を溜められるようにします。クリニックにご相談ください。